議会活動報告

川崎社会保険病院の民間売却で、地域医療は守れない。

2012年3月13日

 

私は、2012年第1回川崎市議会定例会予算審査特別委員会で社会保険病院民間譲渡問題について、質問しました。

昨年12月21日に、国は突然、民間譲渡を指示しました。川崎社会保険病院は、診療所からスタートして63年間の長きにわたって地域医療を支えてきました。また、厳しい経営状況を乗り越え、昨年11月には単月黒字を実現し、ようやくこれからという時の譲渡指示でした。

「譲渡を了承した経過はない」(市長)というなら、売却はやめるべき

事前の確認で、国は、12月12日に川崎市から了承を得た上で、大臣指定をしたということです。

私は、「理解できないのは、経営状況とかを理由にして、民間譲渡やむなしと判断したわけですが、いま、どこの病院でも医師、看護師の確保が難しいのに、どうして民間だとうまくいくと考えているのか。

この疑問は、私だけではなく、地元の住民や病院職員も理解できないので、判断に至った経過、なぜ、了承したのか、ぜひ、説明してほしい」と市長を質しました。

市長は、「昨今、医療人材が不足している状況が続いており、医療機関はその確保のために、多大な努力を払っている状況だが、この状況は、公的病院でも民間病院でも違いがあるものではない」と認めた上で、本市が事前に民間譲渡を了承したという経過はございません」と発言しました。地域医療に責任を負うべき市長の了承なしに、手続きを認めるというのはおかしな話です。

民間では、臨海部地域に求められている医療を提供できない

川崎社会保険病院は、国からの援助もなく、大学病院からの医師の確保、看護師の確保、経営努力と地を這うような活動を続けた上で、ようやく11月からの単月黒字を実現したのです。この努力が、一方的な譲渡指示によって、すべて台無しにされた病院関係者の筆舌に尽くしがたい思いを、だれも理解しようとはしない。これで本当に地域医療に責任を負えるのか、きわめて疑問です。 赤字問題が、民間譲渡か説明できない。ましてや、民間の医療法人になった時のリスクについてはまるで検討されていない。

民間では、赤字が出る診療科目は、医療を辞めるという自由があります。固定資産税等もかかりますので現在よりも経営が難しくなるのは明白です。

将来検討委員会の報告書に出された内容を履行する努力がなされていないうちに、事実をまったく確認しないで、「民間譲渡せざるを得ない理由」は、間違っているのに国の言いなりになって判断している。

これで、本当に適切な判断と言えるのか。地域医療に対する責任とビジョンが欠落しています。

しかも、民間譲渡を了承する前に患者の声、地元住民の声を聞いていないこと、医療中断が避けられない事態になっていること災害時の拠点病院としても、可能な限り受け入れに努めるという心許ないもの

市民や患者の声をまったく無視して、強権的に進められている「民間譲渡」は、住民自治の原則を踏みにじり、地域医療の将来に取り返しのつかない事態を引き超すことになりかねません。

私は、市長に対し、「医療機能の継続というのは、今の病院スタッフ体制おいてほかにない。民間譲渡を了承した経過はないと言うなら、譲渡手続きを中止するよう国に申し入れるべき」と求めました。

川崎市はすべての責任を国に押し付けていますが、これで、地域医療に責任を負っていると言えるのかが問われています。