活動レポート

小中学生の歯科・口腔崩壊について(予算審査特別委)

2013年3月11日

小中学生の歯科・口腔崩壊について伺います。

大阪府歯科保険医協会が学校にアンケートを実施し、昨年11月に発表した「学校歯科治療調査報告」では、「歯科医師が要治療と診断したが、受診すらできていない児童が半数もいることがわかった」「多くの学校で口腔崩壊を起こしている児童が多数いることがわかった」としています。

川崎市でも同様の事態が心配されます。教育委員会がまとめた「学校保健統計」によると、「う歯(虫歯)の未処置」が小学生22%、中学生18%、「その他の歯疾(ししつ)又は口腔の疾病異常」が小学生23%、中学生30%で、小中学生とも歯科・口腔の疾患の放置が多数いるという状況です。スライド1

スライド2

川崎市の現状認識について、教育長に伺います。

(教育長)
小中学生の歯科・口腔についての御質問でおございますが、本市の学校保健統計の結果から、児童生徒にう歯の未処置者がいることは認識しておりますが、その数値は文部科学省の全国調査と比較しても低い数値となっており、経年的にみても減少傾向にございます。

また、学齢期のう蝕予防等の指標である12歳児の一人当たり平均う歯等の数の年々、減少していることから、学校における歯科保健の取り組みの成果の一つと考えております。

しかしながら、本市における児童生徒のう歯が処置されないままの状態が一部にみられること、その他の歯疾又は口腔等の疾病・異常につきましては減少の傾向がみられないことなどは、今後の課題の一つと考えいているところでございます。

(佐野よしあき)
学齢期の健全な発育のためには、歯科・口腔内の健康を維持・増進することが欠かせません。そこで、大阪府歯科保険医協会の提案を参考に、現状と対策について以下、伺います。

口腔保健指導を丁寧に行なうことが必要ということですが、流れ作業のように行われる学校歯科検診時だけでは、対応は難しいと思います。

歯科検診時に歯科衛生士を配置して、対応が必要な児童について口腔保険指導を行うことや、臨時検診を設けて歯科検診の機会を増やすなど、きめ細かい対応が必要と思いますが、見解を伺います。

歯科・口腔に対する健康意識を高めるよう保護者や児童への啓蒙を強めることが必要と思いますが見解を伺います。

さらに、学校現場でつかんだ疾患を放置せず、ただちに治療に進められるよう、学校、地域の歯科医院、行政が連携した重層的な取り組みを強化することが必要だということですが、対応について伺います。

(教育長)
歯科・口腔の現状と対策についてのご質問でございますが、はじめに、学校における歯科検診は、学校保健安全法に基づいて子どもたちの歯や口腔の疾病・以上の早期発見を目的に実施しております。

その実施にあたっては、各学校で教育課程を編成する中で特別活動の健康安全・体育的行事として位置づけ、授業時間の確保にも配慮することから、できるだけ集中的、組織的に行っております。

歯科検診の事前及び事後には、学級担任や養護教諭が保健指導を実施し、健康診断の意義や目的の他、疾病・異常の予防や早期発見、早期治療の重要性につても児童生徒へ理解を図り、生涯を通じて健康は生活を営む力の育成に努めております。

また、歯・口腔に関する保健指導では、定期健康診断の結果を踏まえ、健康課題に応じた指導内容を設定し、内容によっては学校歯科医や歯科衛生士等を招き、児童生徒の健康課題の解決を図っているところでございます。

次に、歯・口腔の健康に関する啓発につきましては、保護者には、健康診断の結果を通知するほか、保健だよりや面談、学校保健委員会等の様々な機会を通じて、児童生徒の健康管理について理解を図っているところでございます。

また、児童生徒には、保険学習や保健指導を通じて、計画的、継続的に歯や口腔の健康に関する知識の習得や健康意識を高める指導に取り組んでいるところでございます。

今後も、学校における歯や口腔に関する指導を継続し、保護者や児童生徒の健康意識を高めるように取り組んでまいりたいと考えております。

次に、歯科検診後の対応につきましては、現在、健康診断の結果を速やかに保護者へ通知するとともに、面談の機会を通じて理解を図り、早期受診及び早期治療に取り組んでおります。

教育委員会といたしましても、関係機関や関係局と、全市における歯科検診の統計的な結果や、学校における組織についての情報交換をしており、今後も継続してまいりたいと考えております。

(佐野よしあき)
私もなるほどとおもったのですが、この口腔崩壊から、児童の生活環境、中でも児童虐待の一つである、ネグレクトなどが見えてくると言われています。

例えば、大阪の歯科保険医新聞では、「永久歯がほぼむし歯。ネグレクト気味の家庭。前歯も取れてしまいました。

兄弟6人とも、永久歯、乳歯、母親も前歯が歯の根しか残っていないような状態で、ネグレクトにあたるとして、行政の手をかけても、続けて歯科医に行かない。

一人で、むし歯が10本程あり、治療を勧めたが保護者は病院に行こうとしない。ほったらかしになっているため子どもが学校で何度も歯の痛みを訴えている。」などの事例が報告されています。歯科検診を通して、ネグレクトが読み取れるということです。そういう視点を持って、今後の学校歯科検診に際して、健康福祉局や子ども本部など関係局と連携をとることで、児童虐待を防ぐことにもつながる可能性があります。是非、そうした視点を持って、望んでいただきたいと思います。

また、経済的理由から歯医者にいけないということも報告されています。少なくとも、小児医療費の窓口負担を無料にすることが、あわせて重要です。制度拡充という点についてこうした口腔崩壊と言う点からも要望しておきます。