活動レポート

「クリスティーン・ブライデン訪日特別講演 本人の視点で認知症ケアを考える」に参加して

2017年4月22日

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認知症当事者として、認知症に対する偏見を払しょくし、認知症を介護の問題から人権の問題へ、当事者がより住みやすい世界を目指して活動するクリスティーン・ブライデンさんの講演会に参加しました。

診断されてから22年の歩みを拝聴して、超エリート官僚として多忙な日々を送りながら、3人の娘をシングルマザーとして育てる最中に、認知症と診断され、絶望穂淵に立たされながら、自己喪失の恐怖、それでも、家族を守り、生きていかなければならないぎりぎりの中を、内的深化とともに乗り越えられた姿に、本当に感動するとともに、認知症に対し私自身も偏見を持っていることに気付きました。

「私たち抜きでは何も始まらない」

認知症は、「手助けしようのない人たち」と世間から見られ、声を届ける場所もない。しかし、例え言葉として発することが出来なくても、ちゃんと物事を考え、生活の中でも自立し、社会のために役に立つこともできる。「私はここにいる」という認知症患者の発することが出来ない声を著作にまとめ、世界に発信し続け、その影響は同じ認知症と闘い続ける当事者に希望を広げています。

その活動を支える「イネブラー」(することを可能にしてくれる人。クリスティーンさんんの造語)の重要性。ポールさんというパートナーとの運命的な出会いによって、クリスティーンさんの生活が支えられているように、それぞれの方々にとってもイネブラーという方々が欠かせないことを感じました。

看護師さんに「認知症があるようには見えない」と言われることにイライラする。そういう風に見えないために「透明な病気」に苦しんでいることを認めてくれないと、生きる価値を認めてもらえないように思う。具合が悪いときに病院に行くが、認知症以外の病気は、その後の対応が変わらないが、認知症だけが、社会の見方が変わる。このクリスティーンさんの言葉が強く心に残りました。

第2部では、クリスティーンさんの影響を受け、日本認知症ワーキンググループを立ち上げた藤田和子さん、佐藤雅彦さんのリレートークがありました。

クリスティーンさんと同じ年齢で、アルツハイマー病と診断され、若年性認知症問題に取り組んできた藤田さんは、日本認知症ワーキンググループの共同代表として活躍されていること。

51歳でアルツハイマー型認知症と診断された佐藤さんは、「認知症になっても不便だが、不幸ではない」と力強く発信していることが印象に残りました。

「人格のある人として、その中に認知症という条件を抱えているということ」「社会の偏見を変え、認知症と診断される人が住みやすい社会をつくりたい」この言葉に、私も心から共感しました。