活動レポート

大阪市の中小企業、商店街支援施策を視察しました。

2017年5月16日

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大阪産業創造館では、ビジネス倍増プロジェクトを中心に、大阪市内中小企業支援の取り組みについて、視察しました。

2001年1月に開業した大阪産業創造館は、(公財)大阪市都市型産業振興センターが委託運営している施設で、川崎市の産業振興会館と同様の施設考えていましたが、市内中小製造業5300社の訪問調査、41金融機関とのネットワーク、3600人が登録する消費者モニター会の開催、また、「行政サービスは知られなければ存在しないと同じ」ということで、頻繁にメールマガジンを発行しているなど、多彩な活動を展開されていました。

その中で視察したのは、「ビジネスチャンス倍増プロジェクト」です。これは主に、事業継続を目的というよりも、新たな事業拡大、創業支援を目的にしているものです。

大手企業の海外流出などが続く中、大手企業の下請けから、外に意識を向かうきっかけがなかったところで、企業OBが訪問することで今まで知られていなかった価値ある技術が沢山蓄積されていることが分かり、技術・要望に最適な企業を紹介する「お見合いの仲人役」となる取り組みが行われています。

現在、約50名の企業OBが、「マッチングナビゲーター」となって、それぞれ企業を個別訪問し、優れた技術を把握し、月1回の全てのマッチングナビゲーターが参加して、マッチング会議を行い、2002年からの16年で、これまでに5300社の訪問、約13000回のマッチング、受注総額約145億円の実績を上げているということです。

大阪市は、「商いのまち」というイメージが強く、中小企業というと東大阪市というイメージがありますが、大阪市でも減少したとはいえ約13000社のモノづくり事業所があるということです。パナソニックやシャープの下請けである弱電の企業が多くを占めていますが、化学系の企業なども多く、多種多様な企業があるということです。

また、説明の中で印象的だったのは、展示商談会のことです。

どこでも、総合展を開催しがちですが、大阪市では、技術テーマを絞って展示会を行っているということです。例えば、「金属加工」「香りの技術」「機能性フィルム」「粉体処理技術」など、非常に限られた分野ですが、逆に、真剣に求めている企業が集まり、商談が進むことが多いとのことです。

その後、大阪市役所に移動して、「地域商業活性化推進事業」を視察しました。

この事業は、元気な商店街を支援するものではなく、人的、組織的な問題から活性化に向けた取り組みができていない商店街について、地元町内会や、NPO団体などと連携して商店街おこしを進めていくということで、川崎市内でも同様の問題を抱えている商店街対策に有効と考え、視察しました。

内容的には、単年度で6商店街の企画、具体的なイベント実施、広報などプロポーザル方式で事業者を選定しているということです。

27年度から実施された事業で、2年連続で、JTBが受託しているということです。

私は、商店街おこしには、まず、1年目では、商店街との関係を構築し、2年目から具体的な計画を実施する中で、3年目からようやく定着に向けた展望が可能になることが経験的に感じているのですが、単年度の事業で、どこまで定着するのか、いささか疑問でした。少なくとも、5年計画くらいのスパンで進めなければ効果が出ないのではないかと思いました。